新尾幌炭鉱

北海道の鉱山

新尾幌炭鉱
石炭鉱山 採掘番号:採5号

昭和元年に秋元牧也氏が出願し、昭和3年に開坑した鉱山で、当初は旭炭鉱とも称していた。
その後経営者が次々と代わり、昭和11年に太平洋炭礦株式會社に買収され新尾幌炭鉱となった。

新尾幌炭鉱は厚岸郡苫田村上尾幌に有り、根室本線上尾幌駅の西方約5kmに位置する。本坑から上尾幌線までは馬車軌道により石炭を運んでいた。駅からは列車にて釧路臨港鉄道経由で釧路知人貯炭所に送られていた。

鉱区は厚岸郡厚岸町と川上郡の標茶村とに跨り、鉱区坪数は732,500坪、鉱区内の地質は第三記層下部に属し、夾炭層(石炭層を挟む地層)は砂岩と頁岩よりなる。富炭鉱には一抗と二抗とがある。

一坑は昭和十年松島幹雄の試掘稼行下に塊炭4341トン、粉炭6187トン、粗炭二二八七トン(合計 価格48063円)を產出して準重要鑽山に列した。なお同年六月末の従業員は一四四名であった。

二坑は昭和九年惠須取炭礦株式會社の稼行下に約25,000トンを産出して準重要鍼山に列し、翌十年には塊炭5496トン、粉炭11803トン、切込炭3825トン(合計価格77787円)を産出した。また同年六月末の従業員は146名であった。

十一年に太平洋炭礦株式會社の手に移り、一坑と二坑は統一して新尾幌炭礦と称した。後に重要鉱山となる。

また、一坑、二坑と同じものなのかは不明だが、武佐坑、別保坑などの採掘エリアが有ったようだ。

参考『日本鉱山総覧』

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