香川県の鉱山一覧について
このページでは香川県の鉱山一覧についてまとめています。
鉱山の名称については書籍などに記載されているものを使用し、住所についてもその記載時の地名を用いています。そのため現在の住所とは違う場合が有ります。
鉱山についても鉱物が採掘された情報を元に記載をしているので、複数の鉱物が採掘されていた場合は複数の鉱物の項目で同じ鉱山が記載されている場合が有ります。また主に採掘されていた鉱物以外としても記載されている場合が有ります。
香川県の鉱山の概要
香川県は鉱山が少なく、チタンや砂鉄を採集していた鉱山、蝋石鉱山、炭鉱などが僅かながら有ったようです。
小豆島では内海町の海岸にてチタンを含む砂鉄を採集していた内海鉱山が有りました。
また、小豆島には小豆島亜炭田があり、11の炭坑が有ったようです。
大阪鉱山監督局の鉱区一覧を見ると試掘ではあるが、以下の鉱山が記載されている。
- 大川郡多和:石炭
- 大川郡船生:石油
- 綾歌郡長炭:金銀銅
- 小豆郡土庄:銀
小豆島亜炭田
小豆島西部の大鐸付近の砂岩中には亜炭の層が3層ある。炭層の厚さは軽金30センチで、埋蔵量は200万トンに及ぶとされる。日本地方鉱床誌には11の炭坑名が記載されている。
小豆島の炭田の開発歴史は北浦炭鉱に始まったとされ、元和元年(1615年)に発見され、文政年間に大規模に採掘された。最盛期は明治10年(1877年)から明治30年頃で、月産3000~4000トンもの量になった。
第二次世界大戦の頃になると、燃料確保のために複数の炭鉱が開発され、開発が栄えたが戦後の経済情勢に伴い昭和30年頃から探鉱は休山となった。
鉄が採掘された鉱山
内海鉱山 香川県小豆郡内海町
大阪イルメナイト工業株式会社により稼行された鉱山。
浜砂鉄鉱床から磁鉄鉱やチタン鉄鉱を採掘していた。
1951年時点で年間29トン生産。
鉄の品位は22%。酸化チタンの品位は30.1%。
元々は住友鉱業の技師により発見されたが、当時はイルメナイト砂の使用の域には達していなかったが、後の技術発達により電気溶接棒の被覆材などに使用するために採集が行われた。
昭和13年より大阪イルメナイト工業株式会社の手に渡った様子。昭和20年には戦災に遭った事などにより一時休山となっている。
モリブデンが採掘された鉱山
興研福田鉱山 香川県小豆郡福田村
閃雲花崗岩中のレンズ状石英脈および緑泥石質粘土脈の幅4メートルの間に5条の脈がある。
輝水鉛鉱を採掘し、二硫化モリブデンの品位は0.2%。
タングステンが採掘された鉱山
手島鉱山 香川県仲多度郡広島村大字手島
手島鉱業有限会社により稼行されていた鉱山。
1941年から45年12月の間に稼行し、27トンのタングステンを産した。
花崗岩と変成岩の接触面の含重石石英脈から、鉄マンガン重石を採掘し、丸亀市に選鉱場が有った。
酸化タングステンの品位は0.8~2%。
古くは金、銀、銅、硫化鉄も採掘していた。
昭和13年に大阪の山根馬之丈氏と片山幸吉氏の共同で銅鉱石を目的に試掘が行われたが、成績が不良で有った。しかし、偶然鉱区の北に位置する海岸で、鉄重石を発見しそれらを拾い集め片山鉱業所という組合を結成し採掘を行った。
しかし片山鉱業所は資金の横領などにより経営難に陥り、昭和16年4月に鉱業権を東京都の鈴鹿保家に売却。その後鉱山は手島鉱山となり手島鉱業有限会社が運営を行った。
アルミニウムが採掘された鉱山
坂出鉱山 香川県坂出市大字金山・西庄町・綾歌郡川津村字春日
戦時中に稼行した鉱山。残鉱量は殆ど無いとの事。
紅い表土内に大豆から頭大の土塊状のボーキサイトが散在しそれを採取していた。
鉱石はギブス石と石英。
表土の酸化アルミニウムの品位は30.67%。ボーキサイトの品位は52.74%。
チタンが採掘された鉱山
小豆島鉱山 香川県小豆郡小豆島
小豆島の海岸にあった浜砂鉄鉱床に含チタン磁鉄鉱が有った。
本格的な稼行は行われなかったもよう。
亜炭を採掘した炭鉱
高松炭鉱 香川県小豆郡北浦村字馬越
小豆島亜炭田の炭鉱。
高松炭鉱有限会社により稼行されていた炭鉱。
高松炭鉱有限会社は昭和19年にこの鉱山の権利を得た模様。
昭和19年には亜炭700トンを生産した。
北浦炭鉱 香川県小豆郡北浦村大字馬越
小豆島亜炭田の炭鉱。
唯井六次郎氏により稼行された炭鉱。
元和元年に九州の某氏により発見され、文政年間に大規模に稼行された。
全盛期の明治10年から30年にかけては、作業員が300人近くおり、月産3000トンから4000トンを誇った。
炭質も良く、主に播州(播磨国)方面の製塩に利用された。
小豆島炭鉱
小豆島亜炭田の炭鉱。
関口直之氏により稼行されていた炭鉱。
大鐸炭坑 香川県小豆郡大鐸村大字肥土山
石塚寛二氏二より稼行された炭鉱。
昭和14年に年間1780トンの亜炭を生産した記録が残る。
大辻炭鉱
小豆島亜炭田の炭鉱。
辻本宇之助氏により稼行されていた炭鉱
豊国炭鉱
小豆島亜炭田の炭鉱。
肥土山炭鉱
小豆島亜炭田の炭鉱。
木村炭鉱
小豆島亜炭田の炭鉱。
朝日炭鉱
小豆島亜炭田の炭鉱。
島津炭鉱 香川県小豆郡土庄町肥土山
小豆島亜炭田の炭鉱。
島津工業所により稼行されていた炭鉱。
東亜炭鉱
小豆島亜炭田の炭鉱。
山脇鉱山 香川県小豆郡豊島村大字家浦
小豆島亜炭田の炭鉱。
山脇安太郎氏により稼行されていた炭鉱。
清水炭鉱 香川県小豆郡大鐸村大字肥土山
小豆島亜炭田の炭鉱。
清水清太郎氏により稼行されていた炭鉱。
昭和19年5月15日より開発が始まり、同年7月13日に着炭した。
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