篠栗鉱山(福岡県)

篠栗鉱山は福岡県糟屋郡篠栗町鳴淵に位置した鉱山です。

篠栗鉱山の概要

篠栗鉱山は上部露頭を一坑として、20m下部に𨫤押し掘進して硫化鉄鉱を産出した。
坑道内の𨫤の幅は0.5~1.0mの物が数本見られた。
坑道内で最も広い坑道幅は3m以上あった。

銅の品は約2%、硫黄の品位は約30%。
鉱床の殆どに硫化鉱が小さく含有されており、所々に銅も含まれていた。

昭和25年頃に樋口万五郎氏が篠栗鉱山を所有した。
この頃の鉱山情報は以下となっている。
鉱山名:篠栗鉱山
鉱区番号:福岡試登9320号、9370号
鉱業権者:樋口万五郎
鉱種名:金、銀、銅、硫化鉄

篠栗鉱山の鉱床は一ノ滝付近と、鳴淵付近に有った。

昭和36年までの坑道の延長は270m。
同年までの産出鉱量は1,200t。

一ノ滝坑

一ノ滝坑は昭和初期に開発されたものを、樋口万五郎氏が昭和31年から取明け探鉱を実施した。
鉱床は坑口近くおよび坑道の中間2箇所にあり、銅磁硫鉄鉱が約60t貯鉱されていた。
鉱体は何れも幅2~3m、延長約5mのレンズ状で、小規模で有った。

銅の品位は2.26%、硫黄の品位は21.04%。

鳴淵坑

鳴淵坑は樋口万五郎氏により、昭和25年9月から27年8月までに、硫黄品位22~32%の硫化鉱を約2,600t採掘された実績が有る。その後は磁硫鉄鉱で有るため中止となった。

鉱床は含銅磁硫鉄鉱であるが、銅品位は極めて低い。
鉱床は北西から南東に延びる幅約13m、延長約30mのレンズ状をなし、さらに北西に細脈となって連続している。脈に沿って50m探鉱しているが富鉱部には着脈していない。

採掘跡は上部で高さ約10m、下部で約4mとなっている。

篠栗鉱山の惨事

昭和13年1月27日にの午前10時頃、福岡県糟屋郡篠栗町の松村鉱業所篠栗鉱山の坑道内にで、ガス爆発が発生した。

この爆発事故で死者24名、重軽症者11名が発生する大惨事となった。

篠栗鉱山の歴史

古くから開発が行われ試掘の跡が残る。
昭和13年に坑内で爆発事故があり、死者および重症者が多数発生した。
昭和23年に硫化鉱を対象に採掘を行ったが、2年間稼行したのみで休山となった。
昭和25年頃に樋口万五郎氏が鉱山を所有した。

 

参考資料『日本の鉱床総覧』『時事年鑑 昭和15年版』『日本地方鉱床誌 第9』『日本の層状含銅硫化鉄鉱床総覧』『未利用鉄資源 第5輯』

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